このセクションではLinuxで自宅サーバー構築するのに役立つなVirtual PCについて初心者/ビギナー向けに解説します。
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Virtual PCでサーバーを構築

Virtual PCについて

Virtual PC専用NICの準備

Virtual PCのインストール

ハードディスクイメージの作成

バーチャルマシンの作成

ゲストPCの基本設定

WBELのインストール

CentOSのインストール

カーネルパラメータの設定

サーバー運用のポイント


身近になったPCエミュレータ

中〜上級者向けのパソコン雑誌やインターネット上の記事に最近しばしば登場する サーバー の仮想化 というキーワードですが、

「そんなのは自分のようなただのユーザーには関係ない。プロの世界の話でしょ。」

と思って、まるっきり読み飛ばしたりしていませんか?。

実はこの技術の、

ホスト機 の環境を ソフトウェア 的に作り出し、その上で別のサーバー OS を動作させる。」

という考え方は、最新ものでも試験的なものでも、そしてプロのエンジニアだけのものでもありません。

実は既にこの技術は、家庭内で自宅サーバーを設置するといったエンドユーザーレベルの用途にでも十分実用になるものになっています。

さて、実はパソコンの世界ではもう十年近く前から、パソコン上に家庭用ゲーム機のソフトを動作させる ゲーム機 エミュレータ や、異なるパソコン環境を実現する PCエミュレータ などが使われています。

ただ、エミュレータは 「異なる ハードウェア 環境をソフトウェア的に模倣する」 アプリケーション ですから、オリジナルの動作環境に比べると極端に実行速度が遅くなるという避けられない宿命があります。

そのため、ハードウェアの絶対的な性能があまり高くなかった時代のPCエミュレータは、他に方法がないときのデータ確認用や変換用として、あるいは旧データ資産の運用環境を残しておくため、といった「緊急的用途や単発的用途」といった利用形態が一般的でした。

またPCエミュレータの「他のOS動作環境を模倣する」という運用形態そのものが常に「ライセンスと著作権」という壁に行き当たってしまうこともあって、どうしても後ろ暗いイメージを拭いさることができず、長く「マニアのための裏ツール」という日陰の立場に甘んじなければならない状態が続いたわけです。

ところが近年では、ハードウェア性能の飛躍的な向上と、 LinuxOS に代表されるフリーライセンスのOSの台頭、そしてPCエミュレータそのものの低価格化と信頼性の向上によって、一気に表舞台へと登場してきたわけです。

では、以下にその一例を示しましょう。

現在、世の中には非常の多くの レンタルサーバー がありますが、 UNIX 系OSを利用したレンタルサーバーでは、顧客用にそれぞれ一般 ユーザーアカウント を発行し、一台の サーバー機 上で多くのレンタルを受け付けるスタイル、いわゆる 共用サーバー が一般的です。

しかし、一般ユーザーアカウントでは利用可能なサービスや設定に制限が多いため、ヘビーユーザー向けには「システムをまるごとレンタルする」、いわゆる 専用サーバー という契約もあります。

これは一つの顧客に対してサーバー機を丸ごと一台貸し出すわけですからレンタル料もそれなりに高額になってしまうわけですが、これを サーバー機上のPCエミュレータ として貸し出す、というレンタル形態が増えつつあります。

これならばレンタルする側はサーバー機の性能の許す限り何台分でもPCエミュレータを稼動させることで、擬似的に「システムをまるごとレンタルする」ことが可能になるわけです。

今、このようにエミュレータ技術を使った良質で安価なサービスが次々と実用化され、業界でも非常に注目を集めているわけです。

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Virtual PCで仮想サーバー機を体験しよう

一口にPC エミュレータ といっても、いくつか種類があって、個人で安価に利用できるものから商用の高額なものまであります。

このコンテンツではその中から個人で手軽に利用できる Microsoft Virtual PC 2004 Microsoft Virtual PC 2007 を紹介していきます。

そもそもVirtual PCは米国Connectix社からリリースされていた インテルアーキテクチャ のPCエミュレータのですが、マイクロソフト社が自社OSの開発と普及のために Connectix社の関連部門を買収し 、以後はマイクロソフト社からリリースされています。

そしてマイクロソフト社は、 WindowsOS 用PCエミュレータソフト"Microsoft Virtual PC 2004"を2006年8月30日から、そのバージョンアップ版"Microsoft Virtual PC 2007"を2007年2月19日から無料で配布しています。

本格的な サーバー として運用する場合には、例えば同じくマイクロソフト社がリリースしている Microsoft Virtual Server 、あるいは VMware社 VMware Server などの、管理能力に長けた仮想サーバー アプリケーション を利用すべきですが、個人で運用する 公開サーバー であればVirtual PCで必要にして十分でしょう。

使用方法は、

1.マイクロソフトのWebサイトからVirtual PCのプログラムを ダウンロード して インストール し、仮想 ホスト を作成する。

2. LinuxOS のインストールCDの ISOイメージ をダウンロードする。

3.仮想ホストにLinuxOSをインストールする。

いうなればLinuxOSのインストールですから、もちろんその分の時間は必要です。

と、流れとしてはたったこれだけです。

もうお分かりと思いますが、ここで無料の WBEL CentOS を利用すれば、お使いのパソコン上に 完全に無料のLinux環境 が構築できるというわけですね。

もちろん、推奨する動作環境である、NT カーネル のWindowsOSでの話しです。旧Windowsでは使えませんのであしからず。

また、Virtual PCはWindowsOS用の一つのアプリケーションに過ぎませんし、しかも本家本元のマイクロソフト社のアプリケーションですから、信頼性はそれなりに高いと考えて構わないでしょう。

ですから、

「Linuxで自宅サーバーをやってみたいけど、Linuxが使えるハードウェアの選定にまだ自信がない。」

「Linuxで自宅サーバーを作っても、ちゃんと動かせるかどうか自信がないけど、とりあえずLinuxに触ってみたい。」

「既にLinuxサーバーが稼動しているけど、稼働中のサーバーにいきなり新しいサービスを追加するのは不安。」

のような場合に ダメで元々 という軽い気持ちでLinuxにチャレンジすることができるようになります。

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それなりにパワーとハードディスク容量とメモリ容量は必要

PC エミュレータ の仕組みを簡単にいうと、

「既に稼動している OS の上で仮想 ホスト をつくり、その上で別のOSを動かす。」

となります。つまり、PCエミュレータで実現されるOSは、実機上で直接動作しているOSに比べると遥かに動作効率が悪いため、速度的には数分の一以下でしか動作しません。

Virtual PC 2004 SP1はマルチプロセッサに対応していませんので、そういった設計によって高速化を果たしている ホスト機 では思ったほどのスピードは期待できません。
そういった構成のホスト機をお使いの場合は、より最新の ハードウェア への最適化の進んだVirtual PC 2007の利用をお勧めします。

例えば、最新のデュアルコアやクアッドコア設計の高速な CPU を搭載したパソコンでも、Virtual PC上で動作させるOSは数年前のパソコンのスピードにしかならないということです。

従って、 Apache vsFTPd メールサーバー などの 「データの出し入れ」 が中心の サーバー アプリケーション ではあまり問題はないのですが、 X-Window MySQL Perl を利用する サーバーサイドアプリケーション など、複雑で比較的「重い」処理が必要なアプリケーションを動作させるには不向きかもしれません。

また、実機上に別のホストを仮想的に構築するわけですから、仮想ホスト用に「それを構築する場合と同じだけの メモリ ハードディスク の容量」を実機上に余分に実装しておかなければなりません。

例えば WindowsXP を稼動させているパソコン上でVirtual PCを起動し、その仮想ホスト上で WBEL CentOS を運用するとします。

WBELやCentOS上で X-Window を利用したい場合は、更に100MBほど余分に確保する必要があります。

すると、例えばWindowsXPの稼動用に 200 MB 、Virtual PC自身の起動に 20MB 、更にWBELやCentOSの稼動に 200MB 確保しなければならないとすると、合計で 420MB は必要となります。

ということは、パソコンを安定に動作させるための 空きメモリ を考慮すれば、 512MB の実装では明らかに不足します。少なくとも 1GB くらいは実装しておかなくてはなりません。

Windows7 WindowsVista の場合はXPよりも更に 500MB くらいは追加する必要があるでしょう。

ただ、最近では メモリモジュール の価格もだいぶこなれてきていて、最初からそのくらいの容量が確保されているケースも多く、1GBといってもあまり非現実的な容量ではなくなってきています。

Virtual PCでの具体的なハードディスクの利用方法については、 ハードディスクイメージの作成 のパート ハードディスクイメージの作成 で説明します。

ゲストPCが利用するハードディスクについては、Virtual PCは 「ハードディスクイメージファイル」 という形でホストOS上の一つのファイルとして利用する方法と、物理的なハードディスク装置を利用する方法があります。

どちらの場合にしてもWBELやCentOSを インストール して サーバー として稼動させるには最低でも10GB、普通は数十GB程度のハードディスク容量は必要になります。

ただハードディスクについてもメモリ同様に、最近のパソコンは使い切れないほどの大容量のハードディスクが最初から内蔵されているはずでから、Virtual PCのために敢えて追加しなければならないということはないでしょう。

もしも、既に大容量のメモリやハードディスクを実装してるパソコンをお使いの場合、あるいは増設する予定がある場合には、Virtual PCのお試しのチャンスといえるかもしれませんね。

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Virtual PCで作られる仮想ハードウェア環境

Virtual PC 2004 SP1、Virtul PC 2007は、x86互換の インテルアーキテクチャ 環境を提供する。 PC エミュレータ です。

具体的には以下のような ハードウェア 環境を作り出し、 WindowsOS 上で仮想的に ホスト機 を作成します。

コンポーネント 仮想ハードウェア
BIOS AMI BIOS
チップセット Intel 440BX
サウンドカード Creative Labs Sound Blaster 16 ISA Plug and Play
NIC DEC 21140A 10/100
グラフィックカード S3 Trio 32/64 PCI (8 MB Video RAM 搭載)

Virtual PCの仮想ハードウェア

肝心の CPU については、Virtual PCは実機のCPUと同じもので動作しているものとして認識されます。

さて、パソコンのハードウェアに多少詳しい方はお解りと思いますが、この環境は 1999年〜2001年あたりの標準的なハードウェア構成 といえます。

つまり、この コンテンツ で推奨する LinuxOS を問題なく動作させるために望ましいハードウェア構成 」 に比較的近いものといえるかもしれません 専用のパソコンを準備する

これは WBEL CentOS などの「サーバー用途での利用が目的の一つになっている ディストリビューション 」にとっては最も互換性の高いハードウェアです。

従って、x86互換用のLinuxディストリビューションであれば大抵はきちんと動作します。

ところが最近は少し事情が変わってきていて、 サーバー としての使用を想定していない、 クライアント 用途志向の強いディストリビューションでは、 S3 Trio 32/64 PCI/8M というグラフィック環境ではクライアント用途の充分な GUI 環境が提供できないという理由で、最初からサポート外になっていることがあります。

もちろんこういう場合でもサポート外になるのはGUI環境だけですから、 CUI に利用を限定するのであれば問題なく動作するのが普通です。

さて、この コンテンツ ではもちろん 「自宅サーバーの構築を目的としたWBELやCentOSのインストールと各種設定、及びその運用。」 に絞って解説します。

従って、Virtual PC上で他のLinuxディストリビューションを扱う、あるいは BSD やWindowsOSなどその他のOSの導入などについては割愛しますが、OS基本的な導入方法については充分参考になると思いますので、Virtual PCで他のOSの利用をお考えの方も是非ご一読ください。

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Virtual PCの利用環境とこのセクションの説明について

Virtual PC 2004 SP1は、その名称のとおり2004年にリリースされた アプリケーション です。つまり基本設計が比較的古いこともあって、パソコンの ハードウェア によっては思ったような動作をしないことがあります。

従って、Virtual PC 2007が利用可能であればできるだけこちらを利用したほうが良いでしょう。

特にVirtual PC 2004 SP1は CentOS とは 相性が悪く ディストリビューション のバージョンによってはインストーラが起動できないことがありますから注意してください。

WindowsOSは種類が多いうえ、公式には動作環境に含まれないWindowsOS上でもきちんと使えたりします。
どうせフリーですから色々試して見ましょう。

Virtual PCは、 Windows2000 SP4以降( WindowsMe を除く )の クライアント 用及び サーバー 用の WindowsOS であれば、2004 SP1か2007のどちらかが利用できるはずです。

一方 ハードウェア の面からの相性として 、Virtual PCは Pentium M のように、ノートパソコンへの搭載が推奨されている CPU や、高速化のために 複数のコア(処理系統) を持つCPUなどが搭載されているパソコンでは問題が発生しやすいようです。

例えば、最近主流の複数コアのCPUを持パソコンの場合、Virtual PC自体がその アーキテクチャ を理解できないために断続的な停止や動作の遅延が起こることがあるようです。

また、省電力を目的として動作速度が変化するタイプのCPU(Pentium Mなど)ではVirtual PCの実行速度が一定せず、ゲストPC内のシステムクロックの進み具合がおかしくなることがあります。

多少の不具合はあるにしても動作が完全に停止してしまわなければ、テストなどに限定して利用することはできますが、システムクロックが正しく動作しないような環境の場合、継続した サーバー 運用では必ず不具合が発生しますので、こういう場合は利用をあきらめなければなりません。

これらの不具合は、実際にVirtual PCをインストールしてゲストPCを稼動させてみなければ確認できませんから、サーバーとしての実稼動を行う前には必ずチェックを行うようにしてください。

ゲストPC上での具体的なシステムクロックの動作確認については、 BIOSの起動とハードウェアクロックの確認 を参考にしてください。

お便利サーバー.com管理人宅にはそんな贅沢なパソコンはありませんので「ハードウェア的仮想ホスト環境」については説明不能、というわけです。実のところをいうと。
いいパソコン欲しい...。

ちなみに、仮想ホスト環境をサポートしているCPUが搭載されているパソコンの場合、Virtual PC 2007を利用すると、ハードウェア的な仮想ホストとして快適な動作が実現するようです。

実際のところ、このぶぶんの機能を除くと、Virtual PC 2004 SP1とVirtual PC 2007は、設定項目や操作方法にはほとんど違いがありません。

というわけで、このセクションでの解説はVirtual PC 2004 SP1の扱いを基準とし、この「ハードウェア的な仮想ホスト」の扱いについては割愛します。ご了承ください。

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