このページでは自宅サーバーRAID構成デグレーデッドモードに移行したときの対処方法について初心者/ビギナー向けに解説します。
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デグレーデッドモードになったらまず「バックアップ」を

RAID デバイスの運用が始まれば、もうハードディスクの故障に怯えることなく安心してデータを預けておくことができます。

稼働中の RAID デバイスを構成する ハードディスク の一つに障害が発生して正常な読み書きができなくなったとき、RAIDシステムは自動的に障害の起こったハードディスク上の パーティション をRAIDの構成から「暫定的に」切り離して、残りの正常なハードディスク上のパーティションだけで動作を続けます。

こういう不完全なRAID構成ながら 見かけ上はきちんと動作している 状態を デグレーデッドモード と呼びます。

RAIDシステムがデグレーデッドモードに移行すると、 WBELやCentOSの ソフトウェア RAIDは管理者宛にメールでレポートしてくれますから、対処はそれから行えば大丈夫です 管理者へのレポートメールについて

例えば今回のモデルケースで、ハードディスク "/dev/hdc" に障害が発生した場合は、こういう感じのメールが管理者宛に届きます。

もちろん故障の内容は状況に応じて様々ですから、メールの内容も必ずしもこうとは限りませんので参考としてご覧ください。

From: mdadm monitoring <root@web1.obenri.com>
To: root@web1.obenri.com
Subject: DegradedArray event on /dev/md0:web1.obenri.com

This is an automatically generated mail message from mdadm
running on web1.obenri.com

A DegradedArray event had been detected on md device /dev/md0.

Faithfully yours, etc.

さて、 "/dev/md0" のようにRAID1+スペアパーティションという構成の場合は、理屈から言えば二つのハードディスクに障害が発生しても、残った一本のハードディスクだけでシステムを維持することができます。

ハードディスクが三本立て続けに壊れてしまうようなことはまずありませんから、これは非常に冗長性が高い信頼できるRAID構成といえます。

しかし "/dev/md1" のようにスペアパーティションのないRAID5では一本のハードディスクに障害が起こると、仕組みの上では RAID0(ストライピングモード) の動作 RAID0について と同じになってしまいますので、どちらかもう一本のハードディスクが故障してしまったら完全にアウトです。

つまりこういう構成ではどれかのハードディスクに障害が発生したら速やかにハードディスクを交換し、RAIDを再構築しなければならないことになりますが、大事なことは 決して慌てないことです

ハードディスクの障害時の安全な復旧手順としては、

1.必要に応じてデータのバックアップをとる。

2.コマンド操作で、RAIDデバイスから障害の起こったハードディスクをソフトウェア的に「完全に」切り離す。

3.ホスト機をシャットダウンしてハードディスクの取替えを行う。

4.ホスト機を起動してコマンド操作でRAIDの再構築を行う。

となります。

単独のハードディスクでも動作できるRAID1の場合はあまり神経質になることはないのですが、今回のモデルケースのように スペアパーティションのないRAID5 の再構築の場合は、手順を誤ると最悪の場合はすべてのデータを失うことになりかねませんから特に慎重に作業します。

とはいうのもの、ハードディスクの障害に伴うRAIDデバイスの再構築という作業はそうそう頻繁に行うものではないので、「慣れる」ということはまずないでしょう。 LinuxOS の操作にかなり長けた人でも、おそらくマニュアルを見ながらでなければ自信をもって作業はできないはずです。

そこでRAIDの再構築の作業を行う場合は何らかの操作を行う前、つまり RAIDデバイス上のデータの読み書きがきちんとできている状態 で、 データのバックアップをとっておく ことをお勧めします。

そうすれば万が一データを維持したままのRAIDの再構築に失敗しても、もう一度最初からRAIDを構築しなおしてデータを書き戻す、という復旧手段がとれることになります。

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ハードディスクの準備と交換するときの注意点など

一度障害の起こった ハードディスク は物理フォーマットなどを行えばもう一度使用できる可能性がありますが、もちろんもう一度異常を起こす可能性も大です。

こういうハードディスクは大事なデータを預ける RAID の構成ハードディスクとしては使用すべきではありません。

交換用には、新品またはこれまできちんと使えていたハードディスクを使いましょう。

準備するハードディスクは、RAIDを構成しているハードディスクと同じメーカーのものである必要はありませんが、これまで使用していたものと同じか、それ以上の容量のものが必要です。

性能的には既存のRAID構成ハードディスクとできるだけ揃っているほうが望ましく、明らかに性能が劣るものは避けるべきですが、同じ規格で同じくらいの容量のハードディスクであれば性能にはほとんど違いがないはずですので、性能についてはあまり神経質になる必要はないでしょう。

ところで、WBELやCentOSのソフトウェアRAIDは コマンド 操作でRAIDデバイスの再構築を行うわけですが、その前には必ず ハードディスクの交換 という作業を行うことになります。

ここで注意しなければならないのは、 交換するハードディスクを間違えないこと です。これをやってしまうと最悪の場合は データをすべて失うことになりかねません

そんな初歩的なミスなんて...と思われるかもしれませんが、実際、新しいRAIDデバイスを作成するケースでは同じメーカー、同じ容量、同じ型番のハードディスクを何本か購入して構築することが多く、これらは普通は外観では見分けが付きません。

こういう「そっくりさんハードディスク」で構築したRAIDで故障したハードディスクを見分けるには 接続しているインターフェース でしか判断できないことになります。

できればこういう場合に備えてハードディスクを取り付けるときに覚え書きを残すなり、ハードディスク自身にメモを貼っておくなりしておけば良いのですが、実際にRAIDに障害が発生するのはひょっとすると数年後のことになるかもしれませんので、そういう記録は紛失していたりするかもしれません。

そして、故障したハードディスクの判別に自信がもてないときは、ハードディスクの交換を行う前に外付けのハードディスクなどに バックアップコピー をとっておいてからハードディスクの交換作業を行うことをオススメします。

RAIDを構築していたがために作業ミスでデータを失った、というのでは何のためのRAIDなのかわからなくなりますから。

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