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WBEL4インストール後の設定
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アップデートプログラム"yum"について最近の WindowsOS や MacintoshOS などの クライアント機 は、インターネットに常時接続して使用するのが一般的になっています。 そして OS だけではなく、 インストール 済みの アプリケーション に対して、それらのメーカーや ディストリビューター からインターネット経由でプログラムを アップデート するサービスが一般的になっています。 WBEL4 にも同様のサービスがいくつか準備されていますが、標準でOSのインストールを行うと yum というプログラムのアップデートをサポートするアプリケーションがインストールされていますから、これをそのまま利用しましょう。 yumは、プログラムのアップデートに際して、 1.インターネット上の サーバー に置かれているWBEL4関連の最新プログラムのバージョンと、現在の稼働中のプログラムのバージョンを比較する。 2.バージョンアップ可能なプログラムを ダウンロード する。 3.プログラムをインストールしてアップデートを行う。 という作業を支援します。 その他にも、稼働中のシステムにインストールされていないアプリケーションを新規にインストールしたり、逆に アンインストール したりと、様々な作業をこなすことができる便利なアプリケーションです。
"yum"の設定yum は コマンド 入力で手動操作することもできますし、 デーモン として動作させて自動 アップデート を行わせることも可能です。 WBEL4 の yumは デフォルト で、 "/etc/yum.conf" を基本設定ファイルとして参照します。 では、とりあえずその内容を確認してみましょう。
nanoエディタ
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![]() デフォルトの"yum.conf" このように、 "/etc/yum.conf" にはyumの基本的な振る舞いに関する一般的な設定が記述されているわけですが、内容は特に変更する必要はありません。 そして、 赤線 の部分に示しているとおり、yumは "/etc/yum.repos.d" というディレクトリ以下の "*.repo" というファイルを参照して動作します。
ところが
"/etc/yum.repos.d"
以下の内容は
respin1
まず、そのディレクトリに移動して内容を確認してみましょう。 Ctrl + x でnanoエディタを閉じ、以下のように操作してみてください。 respin1 の場合は次のようになっています。
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![]() "/etc/yum.repos.d/wbelmirrors.yum"の内容(respin1) このように、respin1の場合はテンプレートとして "/etc/yum.repos.d/wbelmirrors.yum" があり、世界各地の アップデート プログラムを保管している サーバー の所在地が記述されています。 つまり、これをテンプレートにして "*.repo" というファイルを作成して同じディレクトリ内に配置する必要があります。 一方の respin2 ではこのようになっています。
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![]() "/etc/yum.repos.d/wbelmirrors.repo"の内容(respin2) このようにrespin2の場合はテンプレートではなく有効な設定ファイル "/etc/yum.repos.d/wbelmirrors.repo" が最初から準備されているのですが、その内容は具体的なアップデートプログラムの所在地の記述ではなく、WBELのオフィシャルサーバー上にあるサーバーリストを参照するように記述されていて、そのサーバーリストを頼りにアップデートサーバーを検索するようになっています。 しかしどちらにしても、海外の込み合ったサーバーをアップデート元のサーバーに含めてしまいますから、アップデート作業に時間がかかってしまいます。
そこでシンプルに国内の高速なサーバーである、理化学研究所のFTPサーバー
respin1 の場合はまず、そのままファイルを編集して、理化学研究所のFTPサーバーの情報部分だけ残します。 ![]() 修正した"/etc/yum.repos.d/wbelmirrors.yum(respin1)"の内容 修正が終わったら Ctrl + x とタイプし、 y とタイプして表示される保存ファイル名を "riken.repo" と書き換えてから Enter をタイプしてください。 ![]() ファイル名を変更して保存 ファイルを保存したら作業は終了です。 respin2 の "/etc/yum.repos.d/wbelmirrors.repo" 場合は、設定ファイルの内容はrespin1の "riken.repo" と同じで構いません。これはテンプレートではないので直接 "/etc/yum.repos.d/wbelmirrors.repo" を以下のように書き換えてしまいましょう。 ![]() 修正した/etc/yum.repos.d/wbelmirrors.repoの内容(respin2) 修正が終わったら Ctrl + x とタイプし、 y とタイプしてそのまま Enter をタイプして保存してください。 さて、yumによるアップデートには、WBEL4の中核ともいえる カーネル のアップデートも含まれています。 |
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このように後からくっついてしまったバグを、揶揄的に 「エンバグ」 と呼ぶことがあります。 |
アップデートは本来、 バグ を修正するのが主な目的なのですが、そのバグを修正したが故に別のバグが発生することがあります。 個々の アプリケーション ならばともかく、カーネルのアップデートプログラムにバグがあったら、システムそのものの セキュリティ や安定性に問題が出るかもしれません。 そのため、解説書などで、 「充分に検証されるまでカーネルのアップデートは控えることが望ましい。」 という記述を良く見かけます。 ただ、WBEL4は開発やテストを目的とした ディストリビューション ではありません。
従って、 RHL や FedoraCore のように、 「多少問題はあるかもしれませんが、最先端の技術に触れてみてください。」 というスタンスでアップデートされるものではありませんから、カーネルのアップデートについても必要以上に神経質になることはないと思います。 それよりもむしろ、現在の目的がサーバーであることを考えれば、やはりセキュリティを重視してカーネルのアップデートは積極的に行うべきでしょう。 「でもやっぱり心配...。」 という慎重な方は、 "/etc/yum.conf" の[main]のセクション以下に、 exclude=kernel* と記述しておいてください。"kernel"で始まるプログラムのアップデートは行われなくなります。もちろんこの場合、カーネルのアップデートが必要な別のアプリケーションのアップデートも行われなくなります。 また、yumによるアップデートを行うためには、アップデートするプログラムが改ざんされていないことを確認するための GPGキー をWBEL4のシステムにインポートしておく必要があります。
これでyumによるアップデートの準備は終わりました。
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"yum"デーモンは「動作させない」が安全yum を デーモン として動作させておけば、デーモンが自動的にアップデートの可否をチェックして、アップデート作業まで自動的に行います。 yumデーモンを起動するには、"root" アカウント から、起動スクリプト "/etc/init.d/yum" を "start" オプションで起動します。
ただし、これだけでは ホスト機 再起動するたびに同じ作業をしなければなりませんから、 ntsysv でデーモンの起動設定画面を開いて"yum"にチェックを入れておきます。これでシステム起動時に自動的にデーモンとしてyumが起動するようになります。
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![]() 先に説明しておいて「何を今更!」と思われるかもしれませんが、できれば yumデーモンは動作させないこと をお勧めします。 yumデーモンを動作させていれば、 アップデート プログラムがリリースされればいち早くアップデートを行ってくれますから、 セキュリティ の改善や バグ の解消だけを考えれば安心です。 しかし、そのアップデート中に 停電 という事態に見舞われると、修復できない不具合が起こってしまう可能性が非常に高くなります。 最近は電力事情が良くなって滅多に停電などしなくなりましたが、例えば真夏日の需要過多による電圧低下や、台風、豪雨、積雪などが原因の停電はなくなった訳ではありません。 |
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お母さんに部屋の掃除を任せているとか、元気の余っている子供たちが家の中のあちこちに出没するとか、そういう環境は危険ですね。 |
またご家庭によっては、電気を使いすぎてブレーカーが落ちるとか、設置場所によっては、誤ってホスト機のプラグを抜かれてしまったりすることもあるでしょう。 あたりまえの話ですが、yumデーモンはそういった諸々の事情は一切考慮しませんから、暑かろうが寒かろうが、外が吹雪いていようが、子供たちが走り回っていようが、アップデートプログラムが見つかれば忠実にアップデート作業を行ってしまいます。 というわけですから、yumによるアップデート作業は、 「停電やブレーカーダウン、電源切断の恐れのない時間帯を選んで、手動で行う。」 のが安全だといえるでしょう。
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"yum"による手動アップデートWBEL4 は、リリースから既に一年以上経過している ディストリビューション です。 従って、もうかなり バグ 修正も進んでいますので、リリース直後のように頻繁に アップデート プログラムが準備されることはなくなっています。 というわけで、もはや「一刻を争うようなアップデート」はほとんどあり得ないと思われますから、 yum による手動アップデートは、一月に一回程度行えば良いでしょう。 yumを使う場合には、"root" アカウント から、まず、 |
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yum list を初めて実行するときは、最初にすべてのパッケージのヘッダ情報をダウンロードしますから少し時間がかかります。 |
yum list Enter と実行します。
すると、yumで利用可能な ソフトウェア パッケージの一覧を取得することができます。 続いて、 yum check-update Enter と実行します。
すると、既に インストール されているパッケージのバージョンと、サーバー上のパッケージのバージョンが比較され、アップデート可能なパッケージのみが表示されます。 そして最後に、 yum update Enter を実行します。
するとパッケージ相互の依存性がチェックされたあと、最終確認の プロンプト が表示されますので、アップデートを実行してよければ y → Enter を、中止したければ n → Enter とタイプします。 |
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管理人イチオシの一冊、
Linux初心者必読です! ↓ |
初めてアップデートを行うときは、アップデートパッケージがたくさんありますので、結構時間がかかるかもしれません。プロンプトが表示されたらアップデートは終了です。 次回からは、アップデートするパッケージは非常に少なくなるはずですので、リスト取得やチェックを省略して、いきなり、 yum update を実行しても大丈夫でしょう。
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