このページではLinux構築した自宅サーバー上のメールサーバーでのメールアカウントの作成について初心者/ビギナー向けに解説します。

HPの格安エントリーサーバー機"HP ProLiant ML115"でのLinuxサーバー構築記を掲載しました。サーバー機の選定にお悩みの方は是非お越しください...。お便利サーバー.com管理人。
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電子メールはサーバーシステムの「付属品」です

大抵のインターネット利用者はどこかの ISP とインターネット通信契約をしていて、そのISPから提供されているメール アカウント を利用しているはずです。

試しに、 MUA でそのアカウントの設定を開いてみてください。大体こんな感じになっているはずです。

一般的なメールアカウント設定例(OutlookExpress)
一般的なメールアカウント設定例(OutlookExpress)

普段ISPから指示されるままに設定している、 「アカウント名」 というのはいったい何なのでしょうか。

実は簡単に言ってしまえば、メール設定の 「アカウント名」 とは、 サーバー システム上の ユーザーアカウント 名」 のことです。

実際、常識的な設定の メールサーバー が稼動している WBEL CentOS 上で、 useradd を使い、

[root@web1 root]#useradd nskhau1233Enter
[root@web1 root]#

で新しいユーザーアカウント "nskhau1233" を作成したとすると、自動的にサーバーシステム上に "nskhau1233" のメールボックスが作成され、電子メールの利用が可能になります。

つまり、ちょっと意外かもしれませんがサーバー上で、

メールアカウントを新規に作成するという作業はありません。

イメージ的には、

サーバー上にユーザーアカウントを作成した結果としてオマケに電子メールサービスが付いてくる

というふうに認識してください。

このユーザーアカウント "nskhau1233" とメールアドレス "tanaka@obenri.com" の関係については、以下に詳しく説明していきます。

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電子メールアドレスの本当の意味

普段何気なく使っている電子メールアドレスですが、その基本構造を改めて考えて見ましょう。

電子メールシステムについて で説明しているとおり、本来電子メールシステムとは、

「ひとつの UNIX サーバー システム内での、 ログイン 可能な ユーザーアカウント を持った者同士のコミュニケーション手段。」

として生まれたものです。

一つのサーバー上では同名の異なるユーザーアカウントは設置できませんから、サーバー内でメールのやりとりをするときのメールアドレスは "tanaka" あるいは "suzuki" という具合に、

ユーザーアカウント名=メールアドレス

という形で使われてきました。

しかし現在利用されている電子メールは、各所で運用されている数多くのサーバー間での転送が前提になっています。

従って、例えばAという ISP のサーバー上の "tanaka" というユーザーアカウントと、BというISPのサーバー上の "tanaka" というユーザーアカウントは利用者が異なるわけですから、これらを明確に区別してメールの配送を行わなければなりません。

そこで現在の電子メールの構造は、

電子メールの構造
電子メールの構造

という具合に、

「ユーザーアカウント名+@+ ユニーク ホスト名 情報」

となっているわけです。

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ユーザーアカウントとメールアドレスの「名前」の関係

ということは、 "obenri.com" という ホスト名 情報を持つ サーバー 上に、

"nskhau1233"

という ユーザーアカウント を作成したとすると、インターネット上では、

"nskhau1233@obenri.com"

というメールアドレスが設置され、機能することになります。

しかしこのページの最初の例を見てもらえば解るとおり、ユーザーアカウント名 " nskhau1233 " と、本来メールアドレスの中でユーザーアカウント名を示すはずの "tanaka@obenri.com" の部分は一致していないのが普通です。

一体これはどういうことでしょうか。

実は、 メールサーバー には メールの転送機能 メールの転送機能について が標準で備わっていて、例えばこの場合でいうと、

「"tanaka"宛てに送られてきたメールはすべて"nskhau1233"宛てに転送する。」

という設定がなされているわけで、 "tanaka" "nskhau1233" のメールボックスへの窓口としての 別名 に過ぎないというわけです。

もちろんこの場合には、サーバー上には "tanaka" というユーザーアカウントは必要ないことになります。

「なんでそんなややこしいことをするの?。メールアドレスとユーザーアカウント名は一緒のほうが覚えやすくていいのでは?。」

と思われるかもしれませんが、これにはちゃんとした理由があります。

電子メールの運用で一番の問題は スパムメール でしょう。

メールアドレスは使えば使うほど余計な広告や必要のないメールマガジンなどが増えてくるものです。

また例えばあなたのメールアドレスを「アドレス帳」に記録している友人のパソコンが、アドレス帳の内容を流出するようなコンピュータウィルスに感染してしまったとすると、あなたのメールボックスは大量の「意味のないメール」に埋め尽くされてしまうことになるかもしれません。

こうなるともうメールアドレスそのものを変更してしまわざるを得なくなるわけですが、もしも "ユーザーアカウント名=メールアドレスのユーザー名" として利用していたとすれば、サーバー管理者( ISP )は、旧ユーザーアカウントの削除と新しいユーザーアカウントの作成をやり直さなければなりませんし、ユーザー側も MUA の設定をすべて変更しなければならないことになります。

ところが最初からユーザーアカウント名とは別の名前でメールアドレスを設定しておけば、サーバー管理者はもともとのユーザーアカウントには手を加える必要がなく、 メールアドレスに設定されている別名を変更 するだけで済みます。もちろんユーザー側もMUAの設定の中の「自分のメールアドレス」 を書き換えるだけで済むわけです。

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メールアカウント(アドレス)の作成方法

スパムメールの問題や、メールアドレスの変更時の面倒くささを考えないのであれば、 構築中のLinuxサーバー 上で単純に useradd を使い、

[root@web1 root]#useradd tanakaEnter
[root@web1 root]#

で新しいユーザーアカウントを作成するだけでOKです。

この場合は、

アカウント名:"tanaka"/メールアドレス:"tanaka@obenri.com"

となります。

一方、スパムメール対策と後々の運用の利便性を考えるのであれば、

[root@web1 root]#useradd nskhau1233Enter
[root@web1 root]#

のように、英単語や日本語名のローマ字読みを避ける、あるいは英文字と数字を組み合わせるなどの方法で 「第三者が存在を予測しにくい」 ユーザーアカウントを作成しておきます。

それからメールの転送機能 メールの転送機能について を使って、

"tanaka" → "nskhau1233"

という転送設定を行います。

メールの転送設定の方法は MTA によって異なりますが、 Sendmail Postfix を用いる場合(いずれもこの コンテンツ で設定を解説するMTAです)は、 "/etc/aliases" に、

tanaka:  nskhau1233

という記述を追加し、

[root@web1 root]# newaliasesEnter

で転送を有効にする データベース 化の処理を実行します。

このコンテンツでは後々の運用のやりやすい後者の方法を推奨しますが、 メールサーバー の構築は多くの アプリケーション が連動していることもあって初心者にはかなり難易度が高いものです。

従って最初のうちはあれこれ悩まなくても良いように、

アカウント名:"tanaka"/メールアドレス:"tanaka@obenri.com"

という単純な方法で運用を開始し、ある程度慣れてきたところで転送設定に切り替える、という手順を踏んだほうがベターかもしれません。

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