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情報が消えてゆく...

いつ、どこで目にしたのかは定かではありませんが、たぶん数年前頃の何かの雑誌の記事だったように思います。

「最近、十数年前に買った音楽CDが再生できなくなったという話を耳にするようになった。よく調べてみるとその再生できなくなったCDの記録面には、白っぽいカビのような斑点がみられることが多い。CDはアルミ膜の記録面を保護するために表面を透明な樹脂膜で覆う構造になっている。しかしこの樹脂膜に傷が入ったり、劣化したりして水分が浸入するとアルミ膜は腐食し、修復は不可能となってしまうのだ。」

まだ続きがあります。期間は正確ではないかもしれませんが。

「最近になってわかってきたことだが、このように一般に光ディスクと呼ばれる記録媒体の寿命はせいぜい10年から20年。保存状態が良くても50年が限度と指摘されている。磁気メディアは書き換えを行うことで記録強度を復帰させることが可能なため、光ディスクより記録寿命は長いとされているが、それでも100年はもたないだろうと思われる。」

更に、話はこう展開していました。

「それに比べると書物などの紙の記録媒体は条件さえ良ければ数百年は情報を保持できるだろうし、石版や石碑に刻まれた文字などは方法しだいでは数千年以上の長きに渡って情報を未来に伝えることが可能であろう。」

確かにそのとおりです。まだ続きます。

「つまり、古代に用いられた記録媒体ほど記録寿命は長く、技術の進歩によって発明された媒体ほど記録寿命は短いとい現象が起こっているといわざるを得ない。」

そしてこう結んでありました。

「現代の記録媒体はこのように古代の記録媒体に比べれば寿命はないに等しいため、万が一のデータ消失に備えて必ず複製を残し、その寿命がやってくるより以前に別の媒体に情報をコピー続けなければならないという皮肉な宿命を背負ってしまっているのだ。」


現在世の中にある膨大な量のデジタル情報は将来どうなってしまうのでしょうか。

実は、私が上の記事を読んだ頃にはあまり重視されていなかったある地球規模の問題が深刻化していて、この「コピーによる情報の継続手段」が不可能になってしまうことは確実だと思っています。

その問題とは地球温暖化でも化石燃料の枯渇でもありません。 レアメタルの枯渇 です。

レアメタル、つまり地球上の存在量が極めて少ない白金やコバルト、バナジウムなどの多くの金属元素を指すわけですが、その採掘量と消費量がこの十数年で飛躍的に増えた結果、早いもので十年程度、数十年後には半数以上のレアメタルが地球上から採掘されなくなってしまうといわれています。

レアメタルが金属やセラミックなどの改質や効率のよい工業用触媒などの製造に不可欠なものであることは良く知られています。つまりモノ作りに必要となる資源の使用量を減らし、更に消費するエネルギーを減らすために最も重要な物質といえます。

第一次オイルショックの時には「あと30年で石油がなくなる」とまで言われていましたが、この危機を救った第一の功労者はレアメタルにあると思います。

しかし、エネルギー消費を抑えるためにレアメタルを乱用してきたツケが今人間に襲いかかろうとしています。

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レアメタルは無論ITの世界でも大量に使用されています。IT産業の命ともいえる半導体はレアメタルによって生まれたといっても過言ではありませんし、光ディスクや高密度磁気ディスクの材料、そしてそれらの読み書き装置にも必須の材料です。

もしもレアメタルの枯渇がこのまま進行していけばIT産業への影響は深刻です。IT産業を支える「高速」「高密度」「高信頼性」のハードウェアはレアメタルによって実現された技術ですから、これが使用できなくなるとすれば、LSI→IC→トランジスタ→真空管、高密度磁気ディスク→通常磁気テープへと「退化」しなければ存続は難しくなってしまうでしょう。

一番深刻なものは光ディスクです。これは源流となるべき「レアメタルレス」の記録メディアが存在しません。光ディスクはディスク本体のみならず読み書き装置もレアメタルから生み出されたデバイスだからです。

つまりこの世からレアメタルがなくなれば、他の資源がいくら残っていようとエネルギーがどれだけ利用できようと、「コンピュータとデータ記録装置」は作ることができません。そしてコンピュータや記録デバイスの寿命が10年〜20年だとしたら、それこそあっという間にIT社会は機能不全に陥ってしまうことになります。

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人間の伝聞情報は伝達する人の主観によって歪曲されますから、伝聞によって正確な情報を伝えられる期間はせいぜい100年でしょう。それよりも長い期間に渡って正確な情報を後世に伝えるには保存期間の長い情報記録手段が必要です。

そして今、情報は保存期間が極めて短いデバイスに詰め込まれています。コスト削減を理由に書物は最初から印刷されることなく電子化され、音楽や映像もレコードやフイルムではなくデジタルデータとして記録されるようになっています。

そしてレアメタルの枯渇によって、それらのデジタルデータはいずれコピーや更新ができなくなってしまうでしょう。更にそれを読み取る装置さえ作ることができなくなったら、もはやデータは利用する手段を完全に失い、存在理由を完全になくしてしまうことになるでしょう。

だとすれば、20世紀から21世紀のデジタル社会の全情報はレアメタルの枯渇とともにすべて失われてしまうことになるでしょう。

そして皮肉なことに、紙が中心であるデジタル化社会以前の情報は失われることありません。

ということは西暦2500年頃に人類が学ぶことのできる歴史は第二次世界大戦以前のものばかりで、私たちが生きている「今」は人類の歴史から消滅してしまうということにならないでしょうか。

紀元前のエジプト文明の頃の人々の生活には思いをはせることができるのに、第二次大戦後に栄えた情報化社会は、

「人類が自らの歴史を捨てた、人類史上最も愚かな行為を行った時期である。」

という説明だけになってしまうかもしれません。

最近子供が見ているヒーローものの番組で誰かがこんなことを言ってました。

「人が存在するのは、誰かの記憶にその人が存在しているからです。ですから世の中の人すべてに忘れ去られた人は、最初から存在していないのと同じことなんです。」

つまり未来の我々の子孫にとって、我々は最初から存在していないことになるのかもしれません。

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